FSとは「フェイクシルク」の略語です。「偽物のシルク・シルクみたいなもの」といった意味の商品です。
本物のシルクをパイルに使用したカーペットはペルシャ絨毯(手織り)が有名です。
しかし同じペルシャ絨毯でも、パイルがウール素材の物に比べると高級品ですが、実際には欠点も多く、専門家はタペストリー(壁掛け)か工芸品(投資の対象)としての価値はあるが、足で踏みつけるカーペット(ラグ)には向かないという意見が多いようです。
素材はモダアクリル(アクリル系合成繊維)といい、難燃性があり、従来のアクリル繊維とは大きく異なります。
糸を束ねたカット面と、糸そのものの側面(ハラ)との明度差がかなりあり、毛倒れした部分が色違いのように見えてきます。でも上品でまるでシルクのような表情になります。
シルクタイプのカーペット(フェイクシルク)は、2004年のハイムテキスタイルでベルギーのリミテッドエディション社がビスコースレーヨンという素材をパイル糸に使用した手織の無地タイプが最初といわれています。
ビスコースレーヨンからその後いろいろなフェイクシルク素材が主にヨーロッパで開発されています。素材名は「リヨセル」「テンセル」「バナナシルク」など。「ブルーダイヤモンド」という名前もあるらしいです。
シルクみたい=高級=高額となります。実際、フェイクシルクの糸は、モダアクリルも含めて特殊でコストも高いです。本物のシルクを使用した無地タイプのカーペットは中国系メーカーが供給しているそうです。これは、フェイクシルクとは別格のカーペットです。